こんにちは。
意匠事務所のBIM導入が非常に多くなっています。では、構造はどうでしょうか?
中大規模の場合は、Revit一択です。BIM採用に関して構造が係わる場合、Revitの割合が非常に多いです。それもLTだと力不足なので、通常のRevitとなります。構造計算ソフトとの連携も一番先行しています。
小規模では話が変わってきます。小規模事務所のBIMは、ArchiCADが意外と多いのです。なので、ArchiCADという選択肢も出てきます。こちらもSoloという選択肢もあるのですが、共同作業を考えると通常版になります。
木造専業だと、構造計算ソフトとの相性も問題になってきます。また日本だけなら、日本国内開発のソフトが強みを発揮してきます。下表のような比較をしてみるといいかもしれません(下表は例です。内容的にはオプションなのかアドオンなのか?別途検討が必要です)
構造EX | CEDXM | ST-Bridge | 木造 | JWW | |
VectorWorks | ○ | △ | × | ○ | △ |
GLOOBE | × | ○ | ○ | ○ | ○ |
i-ARM | × | × | △ | ○ | ○ |
ARCHICAD | ○ | × | △ | ○ | △ |
Revit | ○ | △ | △ | ○ | × |
実績的にみると、木造とのプレカット連携を除けば、ARCHICADがバランスが良いような気がします。シェアが大きい構造EXとのファイル連携が出来ます。小型物件の意匠設計での実績も多いので、小規模木造の構造設計者として導入するなら、第一候補といえるでしょう。
もし施工までということであれば、CEDXMのプレカット連携が重要視されます。そこは木造で実績の高いGLOOBEが有利でしょう。国産ということでJWW対応やCEDXM対応がしっかりしていて、法規対応も良く、価格も単体なら比較的安いのがお勧めです。構造屋なら他のオプションは不要なはずなので、上記の中では価格性能比が一番良いのも強みです。
Revitはなんだかんだ一気に木造環境が整った感がありますが、海外ソフトでよくある「後付け感」が否めません。大規模でなければ、それほどのメリットはありません。ただ木造以外の仕事が多いのなら、木造もできる強みがあるわけで、第一候補になるはずです。環境などすべてを考え、現時点で一番選択するのに間違えが少ないBIMだけに、今後も木造環境が良くなる可能性は高いです。
VectorWorksは、過去のCADとしての資産も多いので、捨てがたいです。木造設計者にも愛されたCADでもありますし、MAC版もあります。特に既にVectorWorksを使っていた方なら操作に迷うことも少なく、過去の資産も継承出来るのでお勧めです。
i-ARMはファイル互換性が高い意外、現状選ぶメリットはありません。他のBIMを持っていて二番手で導入するには良いソフトです。海外BIMを使っていて国内機能・ファイル互換性に不足を感じたときに追加で購入するのが賢いです。
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