サイボウズのクラウドサービスの値上げの衝撃

こんにちは。

5月末から6月上旬にかけて、2024年秋より、サイボウズOffice等クラウドサービスの値上げが発表になりました。従来小さな企業にも優しい柔軟な価格体系で人気がありましたが、今回の値上げは、値上げ以上の意味を含むと捉えられるため、注視されています。

この時勢なので、値上げ自体は仕方がない向きがあります。そして値上げの価格自体は、個人的な感想でいえば「許容の範囲内」と感じます。元々安すぎたという意見もあったため、ある意味適正になったのだと感じます。まあ人によって感想は違うと思います。

しかし、kintoneでいえば、従来最小契約ユーザー数が5ユーザーからで、小さな企業でも「手頃」な人数から契約でき、社員の入退社により人数調整しやすかったところが、改訂後は10ユーザーからとなったことで、一気に敷居があがりました。またメールワイズも2ユーザーからでしたが5ユーザーへ改訂されます。メールワイズといえば楽天市場との親和性が高く楽天ショップの方々が愛用していたのですが、さすがに5ユーザーもいらないな・・・という店舗も多いのではないでしょうか?サイボウズOffice自体の最低契約ユーザー数が変わっていないだけに、残念というほかありません。

メールワイズは、先日アプリの運用が停止されるとのニュースも報じられ、なんだか先行きが怪しくなった感すらあります。kintoneも小規模企業が手軽に開発を、といって導入してきた、または導入を検討している企業にとっては、選びにくい感じを受けます。

一方で、逆の考え方をすれば、そのような小規模なユーザーが、実は少なかったという可能性もあります。確かに1~4名程度の企業では、安いとは言え有料のサイボウズ系のクラウドを使うのは金銭的に辛いかもしれませんし、無料のサービスで代用できるのも事実で、実はそれほどユーザーがいなかったのかもしれません。そう考えると、この判断もやむなしかもしれません。

既存ユーザーに関しては、ユーザー数を変えなければ、2026年11月までは、kintone・メールワイズの契約ユーザー数は既存のままで良いという経過措置がとられます。最低限の配慮はとられていることは好感が持てます。

小規模事業者にもクラウドで情報を管理する良さを伝える企業であったサイボウズが、ある意味規模の制限を変えてきたこと自体、企業間格差が大きくなっていることを感じさせます。東京株式市場では、サイボウズ株が急伸し、四ヶ月ぶりの高値をつけたそうです。

サイボウズの株価、一時19%高 値上げ効果で一転増益へ 銘柄診断 - 日本経済新聞
21日の東京株式市場でサイボウズ株が急伸し、4カ月ぶりの高値をつけた。一時前日比337円(19%)高の2132円まで上昇した。主力のクラウドサービスの値上げが寄与し、2024年12月期の最終損益が一転して増益となる見通しを発表して好感された...

値上げにより、業績見通しを引き上げ最高益を更新するそうです。これを聞くとなんだかな~と感じてしまいます。

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